【注文住宅】建物引渡しまでにかかる費用を解説!手持ち現金はどれだけ必要?
「注文住宅は建物引渡しまでにどんな費用がかかるの?」
「そのための現金はいくら用意しておけばいいのか不安、先に知りたい!」
実際、引渡しまでにどれだけの現金が手元に必要なんだろう?
この記事では、注文住宅を検討されている方に下記の疑問についてご紹介!
- 注文住宅で建物引渡しまでにかかる費用
- 引渡しまでに現金はどのくらい手元に必要か
- その現金を支払うタイミングと方法
お家づくりには様々なお金がかかりますので、ぜひご参考にしてみてください。
目次
建物引渡しまでにかかる費用
注文住宅の家づくりには様々な費用が掛かります。
基本的には住宅ローンを利用して家づくりを進める方がほとんどですが、住宅ローンには組み込めない費用もあります。
なので手持ち現金で支払う必要のある費用も発生するのです。
中には住宅ローンには組込めるけど、一旦自分で立替て先に支払う費用もあります。
家づくりの経験はそう何度もないので一般の人は知らないことばかりです。
ここからはその内容を詳しく解説していきます!
1|現金で用意が必要な費用
現金で支払う必要がある費用は下記の2種類があります。
A:住宅ローンに組み込めない費用
B:住宅ローンで支払いできる、またはローンに組み込めるけど先に現金で立替払い
具体的な費用は下記のようなも組み込めるけど
概ね支払い時期も上の方から先に進んでいきます。
- B:手付金|土地契約時に支払うお金
- B:契約金|建築会社と請負契約を結ぶ際に支払うお金
- A:印紙代|土地や建物契約や住宅ローンの契約時に支払いお金
- A:不動産取得税|土地を購入して数ヶ月後に支払うお金
- A:固定資産税|土地購入時や土地を所有している場合に支払うお金
- A:地鎮祭|地鎮祭の時に神主さんへ支払うお金
- B:電柱や標識の移設費用|電柱や標識を移設した場合に支払うお金
- B:水道引込工事費|敷地内へ上下水道を引込む工事で支払うお金
- B:解体費用|建築地の既存建物や構造物、樹木などにかかる解体費のお金
- A:住宅ローン返済猶予の金利|住宅ローンの融資実行されても建物引渡しまで返済を猶予するためにかかる金利手数料
- A:現場差入れや挨拶手土産|上棟時の現場や近隣挨拶時の手土産でかかるお金
- B:火災保険|新築建物で新たに加入する火災保険のお金
- B:登記費用|土地や建物の登記でかかるお金
- A:仮住まい費用|家の建替時に半年~1年ほど仮住まいに住む費用
- A:アンテナ工事|TVアンテナ工事費やケーブルTV回線契約のお金
- A:家具家電購入費|新居で使う新たな家具家電購入のお金
- A:引っ越し費用|建物引渡後だけどかかるお金
1.手付金
手付金は、土地契約時に売主へ支払うお金です。
金額としては土地価格の5~10%が多いですが、売主との相談で決めることができます。
場合によっては30万円~100万円などもあり得ます。
あまりに低い金額で相談すると、土地契約では期日までに手付金を放棄すれば白紙解除できるので売主側が同意しない場合があります。
支払いは契約日以降で、当日契約時に現金で支払うか、期日までに銀行振り込みです。
土地契約して数ヶ月後には残りの代金を支払うことになり、その時に土地購入費の融資が実行されます。
この際に手付金で払った金額を手元に戻すことも可能です。
実務上では50万円や100万円などが多い印象です。
2.契約金
契約金は住宅会社やハウスメーカーと請負契約を結ぶ際に支払うお金です。
金額は請負工事金額の5~10%が相場ですが、各社まちまちです。
実際は100万円~200万円が多い印象です。
手持ち現金が少ない場合は建築会社に相談もできます。
近年は低金利で20代で建築する人も多く、建築会社としても契約がほしい部分もあるので場合によっては10万円という会社もあります。
どちらにしても請負工事金額の内金で最終の支払い金額はその分マイナスされて請求されます。
支払いは契約当日に現金か、後日銀行振り込みになるかと思います。
場合によっては相談ね。
3.印紙代
印紙代は各契約書に貼る印紙のお金です。
①土地売買契約時
②建物請負工事契約時、建物追加変更契約時
※契約金額が5000万円以下だと最大でも1万円(軽減措置適用、令和9.3.31まで)
③住宅ローン契約時(銀行と金銭消費賃貸借契約を結ぶ)
※契約金額が5000万円以下だと最大で2万円、5000万円超だと6万円(軽減措置なし)
例
A土地価格2000万円、B建物請負工事金額3500万円、C建物追加変更契約600万円の場合
①10,000円
②15,000円(B:10,000円+C:5,000円)
③40,400円(A:20,200円+BC:20,200円)
合計65,400円
期限はあるけど土地と建物は軽減税率が適用されるのね。
4.不動産取得税
不動産取得税は不動産(土地、建物)を取得した時に1回だけ課されるもので、今回は建物引渡し前なので土地の不動産取得税がかかります。
土地を取得してから半年ほどするとその都道府県より納税通知書が届きます。
基本的にはその前の土地を取得して60日以内に管轄の県税事務所に申告をすることになります。
いつまで続くは分かりませんが、令和6年現在は税率軽減と不動産取得税の税額が減額される軽減措置があります。
土地面積や建物面積によりますが、軽減措置のおかげで土地の不動産取得税が実質かからない場合もあります。
詳しくは県税事務所へお問い合わせください。
土地面積200㎡以下と建物床面積100㎡以上がキモね
5.固定資産税
固定資産税と毎年1月1日の土地や建物などの対し課税される税で、その所有者に納税義務があります。
土地売買においては売主がすでに固定資産税を支払い済であれば、土地残金を支払う日から12月31日までの日割り計算で清算し負担することになります。
数万円~数十万円になるかと思います。
所有権が移転する日から今年いっぱいの期間分を負担するのね
6.地鎮祭
地鎮祭の費用は、当日神主さんに渡す玉串料や祭壇のお供え物の費用や挨拶回りのお土産などで、4万円~10万円ほどになります。
最近はお供え物も神主さんで準備したり、挨拶時の手土産も引っ越した際の挨拶でまとめてということもあります。
ここは建築会社に確認すると安心です。
また地鎮祭を行わない場合は、費用の心配はないかと思います。
最近は地鎮祭を行わない人もいます。
7.電柱や標識の移設費用
建築計画地に車の乗り入れなどで干渉する電柱や道路標識は移設できる場合があります。
その場合の費用負担は基本は申請者の負担になります。
電柱に関しては、所有者が電力会社かNTTなどの場合が多く、数万円~数十万円になります。
「道路から敷地内へ移設」などでは費用負担なしの場合や電柱所有者と折半の場合もあったりします。
工事については電力会社等に工事見積りをもらい、正式に移設申請と工事費支払いをするとそこから移設工事が始まります。
道路標識も警察や標識の管理者に許可を取る必要があり、費用も申請者負担になります。
費用も標識種類にもよりますが数万円~数十万円になります。
この工事費用は自身で①直接支払いか、②住宅会社が立替払いして最終金で請求、のどちらかになります。
①の場合は建物引渡し前に発生するので現金が必要です。
詳しくは住宅会社に相談ね
8.水道引込工事費
上下水道工事引込工事は、建物を建てる前の造成工事前後で行われます。
費用は①上下水道引込か、②上水のみ引込(浄化槽エリア)かで工事費用は変わります。
①は80万円~数百万円ほどです。
②は100万円を超えない場合も多いです。
注意点としては、①、②ともに敷地や水道本管の埋設状況、工事する地域で費用はかなり変動、増減しますので住宅会社にご確認を!
支払いは①施主が水道工事会社に直接支払いか、②建築会社が立替払いで最終金で請求のどちらかです。
①は建物引渡し前に現金が必要です。
余談ですが、地盤改良工事が発生して、もし水道引込工事が終わっていない場合は、改良工事で必要な水が現場で出ないので給水車手配が必要となり、追加費用も発生します。
道路を掘削するから結構かかるのね。
9.解体費用
解体費用は敷地内にある既存建物や樹木の伐根などの費用です。
購入した土地が更地渡しではない場合や建替えの場合に発生します。
解体時期は新築建物の基礎着工前のだいぶ前に行います。
理由は解体後に地盤調査や地盤改良工事、造成工事を行う必要があるからです。
費用は数百万円単位でかかります。
費用の支払いは解体工事完了後1ヵ月以内が多く、住宅ローンの融資実行できるのは建物着工時のタイミングが多いので、支払いが先にきます。
この場合は自身で先に立替て支払う必要があります。(住宅ローン融資で後から回収)
もしくは解体会社に相談して支払いを建物着工時の融資まで待ってもらう形です。
建物着工時の融資に解体費用も上乗せできるかは銀行や住宅会社に確認を!
解体費用を自分で現金支払いのは厳しいかも、なんとか住宅ローンで支払いたいところね
10.住宅ローン返済猶予の金利
住宅ローンの融資タイミングは①土地の購入資金、②建物着工金、③建物中間金、④建物最終金に分かれて支払いがあります。
住宅ローンは融資実行されたタイミングから返済が始まるのですが、多くの方が現住まいの家賃支払いがあるかと思います。
そこに住宅ローンの返済が重なると負担が大きいので、建物引渡しまで住宅ローン返済を猶予して待ってくれる銀行もあります。
金融機関によって扱いは様々で猶予期間は6ヵ月や1年間など確認は必要です。
しかしながら猶予期間中は金利分の支払いは発生します。
例
土地購入資金融資実行3000万円、銀行金利0.7%の場合
3000×0.7%÷12=17,500円
毎月17,500円は金利支払いのみあるということです。
取り扱いができるか銀行に確認ね
11.現場差入れや挨拶手土産
建物上棟時の現場差入れや地鎮祭などの近隣挨拶時に持参する手土産のお金です。
これはまったく無しでも大丈夫ですが、現場へは飲み物やお菓子などを差し入れすると、気持ちも良くありがたいものです。
近隣挨拶時もタオルや菓子折りがあると印象はとても良いです。
費用は数千円~数万円。
ずっと住むのだから気持ち良くいきたいね
12.火災保険
新築を建てると火災保険に加入することなります。
現状は5年一括払いが最大で、建物規模によりますが10万円~30万円ほどになる場合が多いです。
支払いタイミングは建物引渡から適用されるように加入するのですが、最近は口座引落しが多く、引渡し前に口座引渡しがくるので先に立替払いになります。
13.登記費用
土地の登記費用は土地融資実行に一緒に融資できるので住宅ローンでそのまま支払いができます。
新築建物の登記は引渡し時期で、支払いも引渡後に登記事務所からの請求が多いと思いますので、立替支払いの場合はあまりないかと思います。
建築会社にご確認を!
14.仮住まい費用
現住まいの建替えの場合は、解体前に仮住まいに引っ越しする必要があります。
仮住まい期間は6ヶ月~1年間ほどなので、短期間でも貸してくれるところを探すことになります。
短期間では貸してくれないところも多いので、仮住まい専門の仲介会社さんもあるのようなので利用するのも手です。
費用は数十万円~になるかと思います。
へ~仮住まい専門で仲介してくれる会社もあるのね
15.アンテナ工事
TVアンテナ工事は基本引渡し後なので、今回の引渡し前にかかる費用ではないですが、アンテナも種類があり費用は数万~十数万円かかります。
最近はケーブルテレビ加入で見る方も多いですので、事前に加入しておくのもありです。
アンテナ工事はハウスメーカーの費用に入っていない場合が多いです。
16.家具家電購入費
こちらも引渡し後の場合ですが、新居で新たに購入する家具家電費用も事前に検討して予算取りをしておいた方が良いでしょう。
部屋の数や広さも変わるので、TVも大きなものに変えたり、新たに購入する必要がある家具家電も出てきます。
やっぱり新居では家具家電も新調したいので、予算も検討!
17.引っ越し費用
引っ越し費用も結構掛かる部分なので、こちらも手持ち資金は考慮しておく必要があります。
引渡し時期に合わせて早めに見積もりを依頼して、早期契約だと割引もあるので動きは早いほうがお得です。
引っ越しシーズンだと高くなるし予約しにくいから、早めに見積り依頼しておくのが賢明!
2|実際、現金は手元にどれくらい必要か
では実際には建物引渡しまでにいくら手元の現金が必要なのか。
条件次第ですが、少なくみても100万円以上はあった方がよいかと思います。
土地手付金やハウスメーカーの契約金なども考慮すると結構必要になります。
3|現金の支払いタイミングと方法
支払いのタイミングとしてはその都度、その当日や後日が多いです。
一部の工事は先に入金がないと進まない工事もありますので要確認です。
支払い方法は銀行振り込みがほとんどです。
少額であれば現金持参で依頼されることもあります。
注文住宅には様々な費用がかかる!不安なことは相談してみよう
今回、注文住宅では知らなかった様々な費用がかかることが分かるかと思います。
近年は住宅ローン金利が低いこともあり、家賃を掛け捨てで払うより住宅ローンの返済で毎月の金額があまり変わらないのであれば、家を建てようと思う若い世代も多いです。
そうすると結婚資金や旅行などで使って、貯えが少ない状況の方もあると思いますのでハウスメーカーやファイナンシャルプランナーと相談しながら検討していきましょう。
良い暮らしになることを応援しています!